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<サイドスタンドプロジェクト(SSP) 体験走行会レポート>

2021年11月14日(日)に熊本県菊池郡大津町のHSR九州で一般社団法人SSP(Side Stand Project=サイドスタンドプロジェクト)が主催する、パラモトライダー体験走行会が開催されました。

SSPとは、事故などで障がいを抱えてしまい、オートバイに乗ることを諦めた障がい者の「障がいを負ってもオートバイに乗りたい」という“夢”や“希望”を応援したいと設立された非営利支援団体で、レーシングライダーとして世界で活躍された青木三兄弟の長男・青木信篤氏、三男・青木治親氏(SSP代表理事)の二人が発起人となっています。

キッカケは、2018年に治親氏が見た海外で開かれた障がい者たちのバイクレースだったと語っている。
1998年、青木三兄弟の次男である青木拓磨氏は、GPマシンのテスト中に事故で脊髄を損傷し、車いす生活を余儀なくされています。
治親氏は、車いすユーザーがバイクを操りガチの速さでバトルする姿を見て、「拓磨も乗りたいんじゃないか」と思い、慣れない企画書を作成。
そして、信篤氏に送ったのが始まりとなり、兄弟3人手探りで始めたこのプロジェクトは2019年7月「FIM世界耐久選手権シリーズ 鈴鹿8時間耐久ロードレース」で実現することとなります。
「サイドスタンドプロジェクト”Takuma Rides Again”」と名付けたイベントで拓磨氏は鈴鹿サーキットを疾走。
鈴鹿8耐を観に訪れたグランドスタンドの観客、数万人が立って拍手を送っている姿がとても印象に残っている。

その後、治親氏が代表理事となり一般社団法人SSPを設立。
2020年から同じ境遇、想いの人たちへ無料で『パラモトライダー体験走行会』を開催しています。

GOSHIは2019年の”Takuma Rides Again”からその想いと活動に賛同し、サポートを続けています。


<パラモトライダー体験走行会>HSR九州 2021.11.14

SSP主催の『パラモトライダー体験走行会』、今まで関東を中心とした活動が続いていましたが、今回弊社所在地である九州熊本で初開催!!
開催当日は天候にも恵まれ、参加者4名、ボランティアスタッフ約30名が集まりました。
GOSHIからも6名の従業員がボランティアスタッフとして参加。

体験走行会が始まる前にボランティアスタッフには、安全に開催出来るよう事前に説明や指導が実施されます。

一方、参加者はSSPが製作した補助輪付きの自転車でバランス感覚を確かめ、SSP専属の理学療法士にメディカルチェックを受けます。

問題がなければレーシングスーツに着替え、まずは補助輪を取り付けたオートバイに乗ることが出来ます。

この車体は、ギア操作が手だけで出来るようハンドシフト装置が付いていたり、自転車用ペダルを応用して足がステップに固定出来たりと様々な工夫・改造がされています。(固定した足は転倒時などは、外れるように出来ている)
 
(緑ボタンはシフトアップ、赤がシフトダウン[写真左]、スイッチと連動してピストンが動きギアチェンジが可能[写真中央])

ボランティアスタッフのサポートを受けて、オートバイに跨り、両腿を制御するベルトを装着。そして、ブーツとバイクのステップを固定します。

(乗車をサポートするGOSHIメンバー)

準備ができたら、いよいよ体験走行会開始となります。
皆さん最初は緊張した面持ちで、オートバイを走らせますが、回数を重ねる度に上達。

(GOSHIスタッフも率先してサポート、手を広げて参加者を待ち受けます)

オートバイの補助輪は地面から浮いており、ステップを踏んで徐々に補助輪の高さを調整していきます。

(Side Assist Type1=オートバイが傾かない補助輪[写真左]、Type2=地面から約10㎝[写真右]、Type3=地面から約20㎝)

コツを掴んだ参加者は順調にステップアップ。Type3を装着しコーナーを曲がれるまで上達。
初めて参加したボランティアスタッフは、目の前で成長していく姿に驚き、オートバイに乗れて興奮する参加者と一緒になって喜び合いました。

休憩時間の合間に、GOSHIスタッフも補助輪付き自転車を体験。
上半身だけでバランスを取る難しさを体感し、改めて障がいを負って挑戦する難しさを実感しました。

ステップアッププログラムを全てクリアできた参加者は、サーキットコースに出て補助輪なしのオートバイで走行が可能に。
今回は2名の方がサーキットコースでの走行となりました。

ボランティアスタッフのサポートを受けて走行スタート!
プロライダーが前後を走り、サポートします。

(手を振る余裕も出てきて数十年ぶりのオートバイを満喫)

サーキットコースを走ることが叶わなかった参加者も、プロライダーの後ろに乗りサーキット走行を体験。

3周ほどの走行でしたが、ピットに戻ってきた参加者たちは今日一番の笑顔がみられました。

(ヘルメット越しでも分かるほど笑顔が溢れる参加者たち)

参加者たちは興奮した様子で「とても楽しかった。なにより楽しい!また乗りたい!」と口をそろえて仰っていました。
付き添いで来られた、ご家族からは「皆さんのサポート・協力のおかげで、諦めていたことに挑戦できて、本人にとっても親にとっても希望を持つことが出来た。参加出来てよかったです。」とお話しを伺うことができサポートしている企業として大変嬉しく感じました。

最後にみんなで記念撮影を行い、今回の体験走行会は終了となりました。


【編集後記】
初めての九州熊本開催とのことで、GOSHI広報として1日取材をさせていただきました。
まずは、取材にご協力頂いた事務局の皆様、参加者の皆様、そして九州各県から来られたボランティアスタッフの皆様ありがとうございました。

今回取材を行い印象に残っていることは、参加者がオートバイに乗れた時に見せた、とびっきりの笑顔。
そして、ボランティアスタッフと一緒になって喜んでいる姿がとても印象に残っており、私も思わずカメラを降ろして「すごい!すごい!」と手を叩いていました。

参加者はもちろんのこと、事務局・ボランティアスタッフも一緒になって喜べる、このサイドスタンドプロジェクトの活動に改めて色々考えさせられました。
このレポートで何か少しでも感じて頂ける部分がございましたら大変幸甚でございます。

事業企画ブロック 広報担当

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