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【ロードレース】全日本ロードレース選手権 第8戦レポート

 ~ 2019 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ最終戦 第51回 MFJグランプリ スーパーバイクレースin鈴鹿  11月2日、3日 ~

 2019年の最後となる全日本ロードレース選手権 第8戦 最終戦 鈴鹿ラウンド。
ウィークで天候に恵まれ、秋晴れの鈴鹿サーキット。季節的には、ゆったりとした、そして気持ちの落ち着くこの時期ですが、鈴鹿はそうは行きません!
木曜日から鈴鹿入り、TRY&ERRORを繰り返し、セット出し!そしてまた走る!そして迎えた予選の日、エントラントの最終戦に込める想いと既にチャンピオンが決定しているカテゴリーでは、この鈴鹿を勝って終わりたい気持ちでピリピリムードとなりました!
先ずは結果から。

 ◆JP250      #54 片山千彩都:総合優勝、NATクラス優勝
 ◆JSB1000   #37 黒木玲徳    :ヒート1 リタイヤ、ヒート2 24位
        #56 田尻悠人     :ヒート1 23位     、ヒート2 23位

JP250:CBR250RRマフラー開発

 今回、特別仕様のマフラーを用意しました。開発を終わっていたCBR250RRでしたが、なんとか「片山を鈴鹿で勝たせる!」そんな強い思いから製作しましたが時間が無い中での試作から即実戦というスケジュールでした。
実際我々も、試す事の出来ないマフラーを即実戦投入する様な無謀な行為を実行した事は、開発のセオリーとしてあり得ない行為でした。
しかし、今回は大博打!開発メンバーも「これでレースに負けたら、千彩都ちゃんを泣かせることになる!本当にいいのか!?」等、半信半疑。
しかし何も行動しなかったら変化の無い結果が待つだけ。「同じではダメ!ほんの少しでもいいから、パワーが欲しい!」これまでの経験値と蓄積したデータを基に作ったマフラーは目論み以上の性能に驚きもありましたが、バトルを観ていると、マフラー特性上で優位性に課題がありますのでもう少し分析必要ですね。
気になる音量もこれまでの仕様より2dBほど大きくなりましたが、車検はクリア。無事グリッドに並べる事が出来ました。
そして、マシン性能差を埋め、ライダーの技量とのマッチングも良くなり、少し余裕が出来た片山は、予選では性能差を試しながら走ります。
これまで、筑波、岡山、オートポリスと参戦してきましたが決勝では、思うようなレース展開とはならず、悔しい結果に終わっていたMFJカップ、しかしここ鈴鹿で結果を残せたことは、本人にも、そしてGOSHIにも勇気と自信と希望を感じさせてくれたに違いありません!

JSB1000:CBR1000RRマフラー開発

 こちらも新型マフラーの投入です。
これまでの仕様からフィン形状を変更、音量低減を目論んだ仕様で、機器での計測データでは約1dB程効果を確認。しかし実際にマシンに取付けた音量には大きな差はないものの、高い周波数域の低減効果を確認しています。
出力的にも全域で上振れ傾向で、音量/音質そして出力への影響もあるようですが、まだ課題は沢山あります。今後はこれを基に更に改良を加え煮詰めていきます。
レースは、これまでのタイムを2秒以上縮める検討、季節的にも全体のタイムが上がってくる傾向もあり、予選順位にはこれまでと大きな変化はありませんでした。
が、ここへ来て2秒以上のタイム更新は、ライダーとして1歩前進となり、経験値を重ね自信に繋がって行くと思います。今は焦らずじっくりと成熟を待ちたいと思います。


  以下、本人のコメントです。
~ MFJカップ JP250 NATクラス #54片山 千彩都
 MFJ cup 最終戦に参戦してきました!
今回は、1年間の集大成として様々な思いを持って参戦した大事な一戦でした。合志技研工業様にもわがままな要望に応じて頂き、そのお陰でかなり完璧なマシンに仕上げる事ができ、“予選 3番手 決勝 1位” という想像以上の結果で終えることが出来ました!!
今までは、低中速スピードが他車に比べるとパワー負けしていたところも、新しいマフラーの導入により改善されたことが、今回の勝因となった事は間違いありません。
レースウィーク初日からかなり好感触で走行することが出来て、タイヤを温存し自分の実力を試すために、予選は単独でタイムアタックをしました。
その結果、自己ベストを1秒更新して3番手グリッドを獲得出来ました!
決勝レースは、1周目に前車が転倒した事でトップ2台と離れてしまいましたが、4周目には追い付き、トップ争いに加わりました。
どんなレース展開になろうとも、“最終ラップ・最終シケインの進入が勝負になる”と予想していました。そして案の定かなり熾烈な突っ込み勝負となってしまいましたが、願っても見なかったトップでチェッカーを受けることが出来ました。
 今年は鈴鹿サンデーロードレースを全勝、そしてチャンピオンを獲得出来た事。“勝つ事”に拘り挑んだ鈴鹿サーキットでの最終戦だったので、合志技研工業様、GOSHI Racing の皆様を始め、多くのスポンサー様のサポートの元で叶える事が出来た“総合優勝”は大きな成果と感じています。
本当に沢山の応援をありがとうございました!

~ JSB1000クラス #37黒木 玲徳 コメント ~
 今回の鈴鹿大会は、レースウィークに入ってから毎走行で自己ベストタイムを更新し、とても良い感触を得ることが出来ていましたが、目標であるポイント獲得には届きませんでした。
しかし、最終的にライダー、メカニック、チームと今まで以上にそれぞれ得た物はたくさんあったレースウィークになったと思います。
この経験を活かし、今シーズン残り1戦と来年に向けて、しっかり取り組んでいきたいと思います。応援ありがとうございました!

~ JSB1000クラス #56田尻 悠人 コメント ~
 今回のウィークは元々調子のいいエンジンに加え、新たに投入したマフラーがうまくマッチして直線でもタイムを稼げる状況でした。
自身のベストタイムも大幅に更新し決勝レースに臨みましたが、目標としていたポイント獲得とはなりませんでした。
厳しいレースが続いた全日本ロード後半戦への参戦でしたが、多くのことを学ぶことができました。
この経験を今後のライディングやマフラー開発に活かしていきたいと思います。
今回のレースもスポンサーの企業様始め、応援して下さっている皆様、現地でお声かけ頂いた皆様ありがとうございました。


 さぁこれで終わりでありません。12月1日開催の“NGK杯 サンデーロードレース最終戦”に参戦します。ここまでが今シーズンのレース活動となります。
勿論、JP250とJSB1000クラスへのエントリーです。またその後、来シーズンの取組みがご報告出来ればと考えてますが、詳細なスケジュールやレギュレーションがまだ発表されていないこともあり、大枠な計画になるかもしれませんがご了承頂きたいと思います。
先ずは、2019年最後のレースの応援を宜しくお願い致します。

記:レーシング部

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